コーヌス冠（コーヌステレスコープ義歯・コーヌスBr）とは

支台歯に被せ物をする場合、通常固定式Br（ブリッジ）は直接冠を支台歯にセメントで接着します。コーヌス冠ではもうひと手間かけ、薄い内冠を作成し、内冠の上で外冠を作成します。茶筒のようにぴったりと作ります。内冠は支台歯にセメントで接着し、内冠と外冠の間は何も介在させず、そのまま口腔内で使用します。内冠と外冠は固定しない為着脱できます。これが最大の利点です。
コーヌス冠は１歯では使用しません。複数歯で連結して使用し、特に欠損歯を作成するときに利用されます。簡単なものですとBr（ブリッジ）です。

コーヌス冠の利点（固定式Brと比較して）

① 固定式のBrの最大の弱点は片側の支台歯からの脱離です。脱離を起こすと支台歯が急速にむし歯を起こし短時間で抜歯につながります。

② 固定式のBrはポンティック（歯がなく義歯を作ったところ）の下面（歯肉側）に食べた物が挟まったり、発音で空気が漏れます。コーヌス冠Brはポンティック部分はまるで歯牙が生えているような舌感でものが入らず、空気の漏れも感じません。

③ 長い固定式のBrのケースでは使用中に支台歯が脱離や歯根破折を起こすと全てを除去し再制作が必要になります。コーヌスBrでは着脱可能ですから、問題の支台歯だけの処置が可能ですし、残りの部分は再利用できます。

④ コーヌスBrでは義歯との一体化が可能で設計自由度が高いので適用範囲が非常に広く、インプラントと診断されたケースでも十分対応できるしインプラントより使用感がとても良い。

⑤ コーヌス冠では支台歯の清潔度が高い。噛むだけで清掃効果がある。

⑥ 見た目が良い。ほぼ金属色が見えない。

⑦ 動揺歯の固定効果により動揺歯が回復する。

⑧ 支持能力の低い歯も、利用保存出来る。

⑨ よく噛める。

⑩ 前装（歯を白く見せている部分）が破損しても口腔外で元のようにきれいに修理できる。長期使用して、汚れてもきれいにできます。

コーヌス冠の欠点

①    初期費用が高い。しかし当院では歯牙は永く持つので、結果的には費用対効果はとても高い。

②    技術的に難しい。高い技能の歯科医師・歯科技工士のコンビが必要。
コーヌス冠のメリットばかりが目立ちますがこれは残っている歯牙の健康が左右します。当院では特に食事指導と鼻呼吸をしっかり指導しますから可能なのです。

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